★2003年01月11日(土)21:26
まれに見るバカ女
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と言っても、別に会社の○×が…という愚痴ではないです。別冊宝島Realからつい最近出た本のことです。書名からして想像がつくと思いますが、社民党議員(元も)を筆頭に、政治・文学・思想・業界のお歴々がズラリとまな板に乗せられ、散々に酷評されております。
まあ、2ちゃん的には殆どガイシュツな話をウラをとって綺麗にまとめただけのような感もなくはないですが、古参では呉智英、中堅どころでは山形浩生なども執筆陣にいて、なかなか面白く読めます。 呉智英の中島梓(栗本薫)叩きはネタは、学生時代、勘違い系ヲタ女を黙らす時によく使ったものです(黙らすという意味ではむしろ逆効果だったけど…)。有名な話としては、「中島梓は『モンテクリスト伯』を愛読書として挙げ、これを何千回も読んでいると書いている。岩波文庫で全七冊の『モンテクリスト伯』を、当時三十二歳の中島が、どうしたら何千回も読めるのか。」等々。 山形浩生の「香山リカ」は傑作です。特に香山リカの文の構成を「目先の現象を取り上げる。」「思いつきでそれを精神分析っぽい用語で置き換える。」と分析し、最後に「・憂慮する(これはオプション)。」と付け加えたところはマジで吹いてしいました。 他にも読み所はありますが、まあ後は買って読んでみてください。
しかし、この手のムック本を読んでいて、いつも思うのはライター家業というのは大変だなあ、ということです。別冊宝島と言えば、当然のごとく朝倉喬司・小田嶋隆といった古参が本書にも執筆陣として駆り出されている訳なんですが、両者ともヒットマンライターとしてのお仕事を相変らずちゃんとこなしています(特に小田嶋サン)。しかも、さすがは古参、手馴れたもので、「別に恨みはないんだけど、まあ、こっちも仕事だし…」ということをちゃんと行間に匂わせつつ読む側を楽しませてくれてるわけです。 執筆陣の中にはいのえもんこと井上トシユキもいるんですが、根がマジメなのか、大して罪も無いタレントなんかを律儀に叩いてたりなんかして、やっぱ仕事って楽じゃないんだなあ、と思えてきたりもします。
ただ、一人だけ、というか相変らず???だったのが切通理作。水沢アキ担当だったんですけど、あれは水沢叩きというよりは、まるで森本レオファンの投稿文です。しかも森本と中央線文化などというどうでもいい感想付きの。まあ、元々同人上がりみたいな文を書く人だからしょうがないんですけど、これじゃあどっちがまれに見るバカなんだか…
『まれに見るバカ女』 宝島社 1200円 http://www.takarajimasha.co.jp/betaka_real/4796630988.html | | |